こんにちは(^_^)/
ブログをご覧いただきありがとうございます。
横浜は妙蓮寺駅(東急東横線)にて鍼灸院を営んでおります。太田と申します。
鍼灸・東洋医学で、皆さんの健康をお手伝いさせていただいております。
東洋医学における内臓の一つ「脾」
「ひ」と読みます。
「脾」とは消化器全般を指すものです。
東洋医学にも、「胃」・「小腸」・「大腸」などの考え方は存在しますが、
「食べたものが尿や便になるまでの通り道」という意味合いが大きく、
その通り道における栄養分(東洋医学では水穀の精微といいます)の「消化吸収」は主に「脾」が行っていると考えております。
東洋医学では脾の消化吸収機能を「運化」(うんか)と呼んでいます。
食べた物を栄養に”変化”させ、必要な場所に”運搬”するという意味です。
西洋医学に云う”脾臓”の作用とは、だいぶ異なってくる、東洋医学特有の概念です。
人は口から栄養を摂取しなければ、生命を維持することはできません。(点滴とかは別としてw)
脾は、栄養を吸収するための臓器ですので、東洋医学でも重要視されることが多くあります。
(鍼やお灸をしても栄養は増やせないですからねw)
東洋医学では、生命を維持する身体の成分として、「気」や「血」という考え方があります。
この「気」や「血」は基本的に、食べたものから吸収されることによって体内に取り入れられます。
身体に必要な「気」や「血」を食べ物からいかに取り入れられるかは、その人の「脾」の強さに関わってきます。
同じものを食べたら同じだけ栄養になると思っていません?
そんなことはありえません。薬にしても、人によって効果の出方が違いますね?
「脾」の機能が充実している方は、食べた物からしっかりと栄養を吸収し、「気血」を身体に取り入れることが出来ます。
一番分かりやすい症状としては、脾が弱ると「食欲」がなくなります。
食事量も少なく、華奢な方というのが典型的ではあります。
しかし、人間そんな簡単に区別することはできませんよね。
脾が弱い方でも、食事量は多く体格も良い。というような方もいらっしゃいます。
体格が良い方でも、「体幹にくらべて手足が細い」方は脾が弱い方が多いです(太田調べ)
”脾は四肢を主る”(脾は手足と関係が深い)という言葉もあるくらいですから・・・
また、脾が弱い方は、「便が緩い」(軟便)ことが多くなる。と教科書には書いてありますが、実際には「便秘」になる方もみえます。とりあえず、腸の機能が落ちるということですね。
体格が良い方でも、「食後に下痢をしやすい」・「平気で3日以上排便が無い」という方は、脾が弱っている可能性大でしょう。
食べた後は、胃腸が頑張って働きます。
脾が弱い方は、胃腸に血液が集中しすぎて、頭がボーっとします。→食後に眠気が出やすいです。
また、食後にお腹が張りやすくなります。(胃下垂)
以前、こちらのブログで紹介したツボが使えます。
胃腸が弱く、食事量が少ない。または便秘傾向である。
という方は「足三里」(あしさんり)が良いでしょう。
むくみが強い、便が緩くなりやすい。
という方は「陰陵泉」(いんりょうせん)が良いでしょう。
生理痛、生理不順などがある方は、
「三陰交」(さんいんこう)でも良いでしょう。
お腹のツボなら「中脘」(ちゅうかん)が良いです。
”みぞおち”と”おへそ”の真ん中にあるツボです。
私たちが、脾を強める場合には積極的に温めます。
是非皆さんも「お灸」を試してみてください。
お灸ができなければ、カイロ(代用できそうなものはドラックストアで売っていると思います)で「中脘」や「おへそ周囲」を温めるだけでも効果が期待できると思います。
食欲が落ちやすいこれからの時期に”予防”としてもおススメですよー(^_^)/
他の五臓については過去のamebloでも書いております。(かなりザックリとした内容ですw)
妙蓮寺ゆう鍼灸院 太田