気について③(気の作用)

2020年09月22日 16:54
カテゴリ: 東洋医学

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横浜は妙蓮寺駅(東急東横線)にて鍼灸院を営んでおります。太田と申します。

鍼灸・東洋医学で、皆さんの健康をお手伝いさせていただいております。

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気は何をしている?

今回は気の「作用」について書いていきたいと思います。

前々回の記事『気について』にて、気は「すべての現象を引き起こす(活動)ためのエネルギー」
と書きました。

ここでは、気が「エネルギー」として、実際にどのように作用しているのかということを書いていきます。
概念としては非常に抽象的なのですが、できるだけかみ砕いて説明できればと思います。

気の作用と主に5つといわれております。

①推動作用(すいどう)
②温煦作用(おんく)
③固摂作用(こせつ)
④防御作用(ぼうぎょ)
⑤気化作用(きか)

①推動作用

気は、カラダにとって必要な物質(血・津液)を押し動かす作用があります。
物質が動くにはエネルギーが必要です。電車が動くためには電気が必要で、車が動くためにはガソリンが必要です。
人の身体にある物質(血・津液)も「気」というエネルギーが必要となります。
物質は、動かないとその役割を果たせません。
ドロドロな血液は血栓の原因となり、流れない水は浮腫みや腫瘍の原因となります。
推動作用がしっかりと働くことによって、巡りの良い健康な状態を保つことが出来るのです。

また、推動には「成長発育を推し進める」という意味もあります。
人は精(精子・卵子)から生まれるエネルギーで、誕生し成長していきます。
産まれた後には、口から飲食物を得ることによって気を作り出し、自分の身体を成長させるためのエネルギーとしています。

②温煦作用

気は”陽気”と言われることもあります。
気は体内で熱エネルギーとして働きます。
身体を温める、体温を維持するといった人間の身体の熱産生には気が大きく関わっています。

気が不足すると、熱源がなくなり身体の冷えが出現しやすくなります。
女性の基礎体温などにもその影響が現れることがあります。高温期が持続しない(短い)方は気が不足している可能性があります。

③固摂作用

カラダの内向きに働いているエネルギーも気の作用が関係しています。
体内にある内臓や液体などが体外に漏れてしまわないように、内に留めておく作用として力を発揮します。

分かりやすいのは尿を身体に貯めておく力です。気が不足して固摂作用が発揮できないと
尿を貯めておくことができず、頻用・尿漏れなどの症状が出現します。

汗も同様で、気が不足することによって無駄な汗をかいてしまう、と東洋医学では考えます。
自汗(じかん)といいますが、さほど暑くないのに汗をかいたり、汗がいつまでもダラダラ出続ける状態を指します。体調不良で「冷や汗」をかいてしまうのも気が不足したことによる汗かもしれませんね。

血液を血管内に留めておくことも同様で、気の不足によって内出血しやすい状態になることもあります。

また、内臓に関してはの位置を保つためのエネルギーと考えると分かりやすいでしょうか。
内臓はカラダの中で、ある意味では“浮いている”状態です。その位置を保つためにも気のエネルギーが必要だと考えています。内臓も頑張って重力に逆らっている感じ??

よって、気が不足することにより、胃下垂などにも繋がると考えます。ひどければ、脱腸とか子宮脱などのように、内臓が体外に出てしまうこともあると考えます。

「エネルギー」と一言で表すと非常に広い意味として捉えることができますが、少しかみ砕いて説明していくと、「気」というものが、私たちが生きていくための様々な現象と密接に関係していることが見えてくるように思います。

ちょっと長くなりそうなので、今回はここまでにしておきますね!
続きはまたの機会に(^_-)-☆

妙蓮寺ゆう鍼灸院 太田

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